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口唇口蓋裂とはどのような病気ですか? |
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口唇口蓋裂は生まれつきの病気です。お母さんの体の中で左右がくっつくはずの唇や上の顎の一部がつながらなかったために起こります。 |
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口唇口蓋裂では必ず歯並びが悪くなりますか? |
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口唇口蓋裂の患者さんは赤ちゃんの時に裂の手術を行います。口蓋(上の顎の歯列の内側で口の上の壁にあたる場所)の裂の手術後の瘢痕(固い傷跡)により上の顎の成長が悪くなることがあります。また歯茎に裂がある患者さんでは歯の欠損があることがあります。そのため口唇口蓋裂の患者さんでは歯並びが悪くなることが多くあります。口唇口蓋裂による歯並びの治療には健康保険が適用されます。 |
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口唇口蓋裂の矯正治療はいつごろ始めますか? |
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口唇口蓋裂の歯科矯正治療は施設により考え方が違う事から治療開始時期も施設ごとに異なります。
しかし最近は多くの施設で5歳くらいからレントゲン写真など資料をとって矯正歯科の管理のもとに入ります。
治療をすぐに始める事もあれば、そのまま成長観察を行って適切な時期に治療を開始することもあります。 |
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矯正治療の費用はいくらくらいかかりますか? |
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口唇口蓋裂の歯科矯正治療は保険で治療が可能です。しかし治療が長期間になることも多いため合計すると20万円から30万円くらいが一般的だと考えられます。最近は地方自治体により中学校まで健康保険の一部負担金がかからない場所もあり、ほとんど負担がない場合やきわめて低い負担で治療が終了する事もあります。また、咀嚼(食べ物をかみ砕く事)や発音に問題のある患者さんでは自立支援医療制度を利用できる場合もあります。この制度でも治療費を低く抑える事が可能です。 |
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矯正治療はどのくらいの期間がかかりますか? |
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歯科矯正治療の期間は患者さん毎に大きく異なります。治療開始は小学校低学年くらいからで終了は高校生くらいとなる事が多いと思います。しかしその間すべて治療を行うわけではなく、経過観察期間もあります。一般的に皆さんが矯正治療と考える歯に金属の装置をつけて針金で治療する期間は2年から3年程度で一般の歯科矯正治療と大きく変わる事はありません。 |
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矯正治療はどのくらいの間隔で通院しますか? |
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積極的な歯科矯正治療を行っている間は月に一度の通院が一般的です。経過観察期間では3か月から6か月に一度の通院になることが多いと思います。 |
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矯正治療に痛みはありますか? |
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歯の移動には痛みを伴う事が多いです。しかし、勉強や運動ができなくなるような痛みではありません。食事をする時に上下の歯がかみ合った時に痛みを感じて硬い物が噛めなくなる事が多いです。治療後痛みは3日ほど続きますが、それを過ぎると痛みを感じることはありません。 |
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口唇口蓋裂の矯正治療はどこの歯医者さんでも可能ですか? |
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口唇口蓋裂の歯科矯正治療は専門知識が必要です。そのため保険で診療を行うためには指定された医療機関(歯科矯正診断料算定の指定医療機関)でないと行う事はできません。当同門会会員の指定医療機関である診療所はこのホームページからご覧いただけます。また日本矯正歯科学会のホームページでも全国の医療機関を知る事ができます。 |
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口唇口蓋裂の歯科矯正治療での二次骨移植とは何ですか |
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口唇口蓋裂の歯科矯正治療での二次骨移植とは、口唇口蓋裂の患者さんの中で歯茎に裂が存在する患者さんで行われる手術です。歯茎に存在する裂に骨を移植することで、隙間を残すことなくきれいな歯並びにすることができます。骨は一般的に患者さんの腸骨(腰骨)の内側の海綿骨と呼ばれる柔らかい骨を使います。外側の硬い骨は一度はずして元にもどすため腰骨の形が変わることはありません。入院は2週間前後です。 |
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口唇口蓋裂の歯科矯正治療での二次骨移植は必ず必要ですか? |
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二次骨移植は、口唇口蓋裂の患者さんの中で歯茎に裂が存在する患者さんで行われる手術です。唇だけに裂がある患者さん、口蓋にのみ裂のある患者さんでは行いません。歯茎に裂が存在する患者さんでは必要な場合が多いですが、矯正歯科医、口腔外科医および形成外科医が連携して必要性を判断します。 |
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